中村 友哉|執行役員 CKO 次世代事業本部 本部長 兼 社長室 室長 兼 管理本部 本部長代理
2008年、アクセンチュア株式会社の戦略グループに入社後、製造業クライアントの中期計画策定、新規市場参入戦略策定、営業改革、デジタルトランスフォーメーションなど幅広いプロジェクトを経験。 2017年、株式会社TBMに入社し、海外展開や用途開発などに携わる。2018年、Bioworks株式会社のグループ化に関わり、取締役に就任。 2021年、SKグループとの資本業務提携に関わり、SKグループとの合弁会社であるSK TBMGEOSTONEの取締役に就任。
#1. TBMで未来を切り拓く — CKOの挑戦と成長
ー 2017年にTBMに入社後、どのような業務に携わってこられましたか?
最初は経営企画本部で国内外事業の戦略立案を担当しました。特に印象深いプロジェクトは、Bioworks社(以下、BW社)のTBMグループへのM&Aと、韓国の5大財閥であるSKグループとの提携です。
BW社は、サトウキビなどの植物を原料とするバイオプラスチック「ポリ乳酸(PLA)」に、BW社が独⾃に開発した「植物由来の添加剤」を加えることで、品質と機能をアップデ ートしたカーボンニュートラルに貢献する新素材「PlaX™(プラックス)」を開発している企業です。その高い技術と情熱に共感して、私たちが力を合わせることで、より革新的な未来を切り開けると確信し、幾度と話し合いを重ね、最終的にTBMグループへジョインしていただきました。これは、個人的にも特に印象に残っているプロジェクトです。
また、SKグループとの資本業務提携は、TBMにとっても重要なマイルストーンです。代表の山﨑やCSOの山口と共にこの提携を推進し、私は特に契約交渉を担当し、SKグループからのデューデリジェンスに対応することで信頼関係を築きました。最終的に締結が実現し、グローバルな信頼関係の構築に成功したことは、TBMのさらなる成長にとって大きなステップでした。
ー 今年4月にCKO(Chief Knowledge Officer)に就任されましたが、現在どのような取り組みをされていますか?
TBMは近年、急速に組織が拡大しているので、情報の分散が課題となっています。CKOの役割は、社内外の知識や情報を社内に効果的に浸透させ、会社の成長に繋げることです。私自身、この役割はTBMの成長において非常に重要だと考えています。
代表の山﨑は、常に新しいアイデアを考え出し、周囲を巻き込みながら、アイデアを具現化するために必要な幅広い知識を吸収することに誰よりも貪欲です。
同じようなマインドやスキルをすべての社員が持ち合わせることができれば、TBM全体で生まれる知恵の深さと広がりは一層増すでしょう。私の使命は、そのための仕組みを構築し、社員全員が情報と知識を活用して、新たなイノベーションを生み出せるような環境を整えることだと考えています。
*CKO:企業内における知識やノウハウ、情報などを管理する責任を担う「最高知識責任者」のことを指します。
引用)https://news.mynavi.jp/article/20180208-580799/
#2. ミッションは、グローバル規模のサステナブル事業の新規創出
ー 現在中村さんが管掌されている社長室では、どのような取り組みを行っていますか?
社長室では主に以下の3つの取り組みを進めています。
①協業と新規事業の創出:企業や大学などに眠る技術を活かした、新たなサステナブルビジネスとしての事業化
②スタートアップ投資・支援:有望なスタートアップを発掘し、TBMのノウハウを活かして企業成長を支援
③国内外でのM&A:グローバルでの競争力を強化するため、積極的にM&Aを推進し、TBMグループとしての事業基盤を強化
特に注力しているのは、サステナビリティ分野における「群戦略」です。この戦略では、TBMのネットワークやブランド力、ノウハウを活用し、パートナー企業と共に市場を切り拓いていくことを目指しています。例えば、今年7月に提携したバイウィル社は、カーボンクレジット事業を推進しており、私たちにない知見を提供してくれています。一方で、TBMはブランディングや広報、PRなどのノウハウをバイウィル社に提供し、相互に補完し合いながら成長を促進しています。
この戦略の一環として、社長室のミッションは、「グローバル市場で競争力を持つ新しいサステナブルな事業の創出」です。事業創出の手段に制限はなく、TBM社内で新たなベンチャーを立ち上げることも可能です。また、有望なスタートアップを発掘して投資を行う、あるいは企業のM&Aを通じてTBMがハンズオンで成長を支援するなど、多様な方法で事業を展開します。
さらに、既存事業であるLIMEX事業や資源循環事業の成長を加速させるための提携も積極的に追求しています。ただし、既存事業と直接的なシナジーがない場合でも、TBMが持つサステナビリティに関する資産*(ネットワーク、ブランド、ノウハウ)を活用できるパートナーがいれば、積極的に提携を仕掛けていきます。
*TBM初のサステナビリティレポートはこちら
ー中村さんが感じる、 社長室で働くことの魅力は何でしょうか。
社長室で働くことの大きな魅力は、山﨑と近い距離間で、サステナビリティ領域でのグローバルな事業拡大や新規事業の創出に挑戦できる点です。山﨑は、ビジョンを語るだけではなく、圧倒的な実行力を持っており、共に新たな挑戦をできること自体が、非常に稀有で貴重な経験です。また、TBMのビジョンの実現やグローバルな成長戦略に深く関わることができるため、非常にやりがいを感じます。
TBMの社長室は、今まさにグローバル展開を加速させる最前線。今年、TBMは世界経済フォーラムのユニコーンコミュニティのメンバーとしてダボス会議に参加、私も現地に赴かせていただきました。世界の社会課題解決に挑み、圧倒的なインパクトを生み出す。そのようなリアルな手応えを感じながら、自らの手で未来を創造していくことが出来るのも魅力の1つです。
#3. 「ジャパナイゼーション」を覆し、再び世界経済を日本が牽引する
ー TBMの成長を加速させるために、今後社長室で成し遂げたいことを教えてください。
私の目標は、積極的なM&Aやスタートアップ投資を通じて、TBMとそのグループ企業が世界の時価総額ランキングの上位にランクインするような、圧倒的な規模とスピードで、グループ成長を実現させることです。また、今年のダボス会議で感じた、経済が30年以上停滞し「ジャパナイゼーション」と言われている今の日本経済を復活させ、TBMを通じて世界市場で新たなスタンダードを確立することを目指しています。
LIMEXの開発で培った技術は、持続可能な未来を創出するための鍵となるものです。私はその技術に惹かれ、TBMに入社しました。特に水や資源が乏しい地域で持続可能な産業を生み出せる可能性を信じています。私たちの技術は、次世代にとって欠かせないものであり、将来的には「世界が変わったのはTBMがあったからだ」と言われる企業になりたいと考えています。
ー その使命を成し遂げるため、TBMの成長を加速させていくために、今後社長室で一緒に働きたい方はどのような人でしょうか。
求める人物像は、「野武士」のようにハングリー精神を持ち、フットワークが軽く、自ら考え行動できる人です。どんな困難があっても諦めず、逆境を楽しみながら目標に向かって前進できる方を求めています。成功体験や過去のやり方に固執せず、常に目的達成のために新たな方法を模索し、挑戦し続けられる人が、TBMで活躍できるでしょう。
私たちは、批評家ではなく、ゼロからイチを生み出す当事者意識を持っている人と共に働きたいと考えています。自分の足で稼ぎ、自らの手で新しい事業を切り拓く覚悟と意欲を持つ方が、社長室にふさわしい人物だと思います。