はじめまして、24卒でTBMに入社した広報・マーケティング部広報チームの広瀬です。
私は学生時代、資源枯渇の問題に関心を持ち、その課題に取り組むTBMに魅力を感じて入社を決めました。
現在、TBMでは26卒の新卒採用の募集を行っていますが、今回は、私たち24卒5名が経験した、入社後1か月間の新卒採用オンボーディング研修の内容についてお伝えします。
#1. 1カ月の研修に込められている、成長への期待値
TBMの新卒研修は、座学と各部門の現場での研修プログラムを通じて、入社後1カ月間で、事業全体を理解すること、社会人としての基礎力、さらには個々のMission・Vision・Values(MVV)を考える力を養うことを目的としています。その中核には、企業理念体系「TBM Compass」の解釈を深め、地球規模の課題解決に向けた挑戦を支えるマインドセットとスキルセットの習得があります。
2024年のスローガン「全員レギュラー」のもと、TBMでは全社員が事業の主体者として活躍することを期待しています。今年度は特に、初めてEntrepreneurship職が加わった年でもあり、2024年度から2025年度の予算を経営視点で理解し、各事業を「自分ゴト」として捉えるための特別なプログラムが組み込まれました。本研修を通じて、インプットだけでなく、アウトプットを実施しながら、新卒社員が「事業を創る力」を育み、自ら成長し続ける基盤を築いていくことを期待した構成となっています。
・特別講演:TBMのステークホルダーからの講演を通じ、TBMの歴史やステークホルダーからTBMへの期待を理解し、自身の軸を考えることや事業に対する多角的な視点を得る。
・部門横断の実践研修:配属先以外の部門を経験し、事業全体を俯瞰する視野を養う。
・成果物の制作:①個々人のMission・Vision・Valuesについて、②同期としての理想像を動画として表現し、学びを深く内省し、形に残すプロセスを経験する。
#2. TBMとして世界に挑むための基礎を学ぶ
上記の目的を踏まえ、1カ月に及ぶオンボーディング研修は、以下のスケジュールで進められました。
①座学研修|TBMのルール・社会人としての基本を知る・理解する
座学研修では、全部署・チームの説明を聞き、TBMの活動を網羅的に把握しました。経営陣やリーダーと直接対話する機会が多く、会社全体を俯瞰する視点を得られることも大きな魅力の一つです。
特別講演では、TBMを長く応援していただいている、ある企業の代表の方から、「スタートアップを通じて世界を変えたい」という熱い想いが通じ合い、TBMとの業務提携を決めたというお話を共有していただきました。この講演を通じ、TBMが大きな使命を背負い、ステークホルダーの方々と共にサステナビリティ革命に挑んでいることを再認識しました。TBMの挑戦が、どれほど多くの方の意志の力に支えられているか。ビジョンを高く掲げ、感謝と謙虚な姿勢を貫き前進していくことの大切さを、強く意識する時間となりました。
② 現場研修|TBMの事業・仕事の進め方を体験を通じて学ぶ
現場研修は、事業管理や開発企画などを行う経営管理部、主力事業の1つである環境配慮型素材「LIMEX」の営業活動を行うLIMEX事業本部、廃プラスチックの再資源化に取り組む資源循環事業本部の横須賀サーキュラー工場の3部署で、現場の社員と共に業務を行いました。
■経営管理部
現場研修の初日には、経営管理部の事業計画・予算や知的財産、TBMの競争優位の源泉にするためのモノづくりの仕組みに関する講習を受けた後、「マテリアルズインフォマティクス(MI)」の実習を行いました。
MIとは、計算科学や情報科学を活用し、材料開発を加速させる取り組みのことです。従来の開発プロセスは技術者の経験や知見に依存していましたが、MIは膨大なデータ解析を通じて、配合条件や製造条件を予測することが可能となります。
詳細:「2025年の崖」に立ち向かう。ものづくりベンチャーにおける、DX推進委員会の使命
実習では、自ら樹脂材料の特性や用途をリサーチし、データ可視化ツールを使って分析結果を、経営管理部のメンバーにプレゼンテーションする課題に挑みました。
化学のバックグラウンドがないメンバーにとっては、理解が難しい専門的なテーマに取り組む中で、「何を調べ、どうまとめるか」という基本的な部分から試行錯誤の連続でした。自分だけでは解決できない壁に直面したとき、周りと意見を交わし協力することで新しい視点を得られることを実感し、周囲に助けを求めることで理解を深める大切さを学びました。
■LIMEX事業本部
LIMEX事業本部での研修は、23卒の社員3名に企画していただき、実際のLIMEXの営業活動を体験しました。「配属直後から、LIMEX事業本部と共に闘える状態になる」を目的に、商談獲得のためのコール実践や実際の商談同行まで、実践的なプログラムを主体に取り組みました。研修中の課題として、役員や先輩社員に対する、売上目標を設定した「LIMEX製品の提案」の商談ロールプレイングを実施しました。
営業経験が無い自分たちにとって、営業活動の奥深さと難しさを感じると同時に、商談先からのLIMEXに対する大きな期待を感じる研修でした。また、LIMEX営業の基礎だけでなく、「プロフェッショナルな姿勢」を学び、同じ新卒の先輩方の、1つの商談にかける準備の質や商談先との向き合う姿勢に圧倒されるばかりでした。
先輩方の姿を目の当たりにして、1年後には自分も同じように社内外の方に信頼され、任せてもらえる存在になりたいという想いが明確になりました。営業活動を通じて得られる成長の幅の広さや、サステナビリティの最前線で働く意義を、身をもって実感することができました。
■横須賀サーキュラー工場
横須賀サーキュラー工場での研修では、廃プラスチックを再資源化するプロセスを実際に体験し、プラスチックのマテリアルリサイクルには、どれほど多くの努力と課題が伴うかの理解を深めました。現場の方々が試行錯誤を重ねながら課題解決に取り組む姿勢に強く心を動かされました。
特に印象的だったのは、廃プラスチックの選別作業の体験です。自動選別機に入れる前に手作業で異物を取り除く工程で、非常に地道な作業ですが、この作業の積み重ねがリサイクルの基盤を支えて、循環型社会の実現には不可欠であることを実感しました。
また、月々のコストや収益など経営視点から工場運営についても学び、限られた資源の中で効率を追求しながらも、社会的意義を追い求める姿勢に、TBMがどれだけチャレンジングな道を歩んでいるかを感じました。現場での苦労が具体的に見えたことで、自分の業務にも現場視点を取り入れる重要性を強く意識するようになりました。
③ 成果発表|個人プレゼン・24新卒としての動画を作成・発表する
研修の締めくくりとして、社長や配属予定の部門長、OJTトレーナーの前で成果発表を行いました。この場は、新卒研修の学びを発信するだけでなく、自分たちの覚悟と未来への意志を示す機会でもありました。2日間の合宿を通じて同期と共に議論を重ねながら準備を進め、以下の形式で実施されました。
・個人プレゼンテーション:自分の成長を具体化
配属後に自分がどのような価値を生み出すかを明確するため、自ら設定したMission(使命)・Vision(未来像)・Values(価値観)(MVV)と、それに基づく今後の構想を発表しました。
・動画制作:同期5名で描く「ありたい姿」
同期5名で協力し、「研修で得た学び」「24年度新入社員同期としてありたい姿」を約10分間の動画を制作し発表しました。
そして、私たちは、ありたい姿を以下のように設定しました。
①気付きの発生源:自分たちの気づきを共有し、学び続ける組織作りに貢献する。
②常識の再構築者:組織にある凝った考えを覆す。
③繋がりの触媒:24卒は全員が異なる部署配属。24卒が部署・人・拠点同士を繋げ、巻き込み、個々の能力を超えた挑戦を可能にする。
#3.視座を高めるために、日報に綴った毎日の学び
1か月の研修期間中、その日の学びを日報にまとめ続けました。実際の日報の一部を紹介します。
「特別講義を通じて、約束を守り、期待を超える成果を出す姿勢が、周囲を巻き込んで挑戦を成功させる基盤になると実感した。」
「TBMを支えてくださる外部の方々の期待に応えるためにも、自分たちが会社の成長を牽引していく責任を強く感じた。」
「リサイクルプラントでの作業を『モノづくり』として捉える中で、現場の泥臭さやハードさを肌で感じた。」
「ビジネスで扱う数字やお金の背景には人がいることを忘れず、真摯に向き合っていきたい。」
「外部講師の方もおっしゃっていましたが、入社を決めたときから胸に抱いていた『一度しかない人生、挑戦し続ける』という信念を改めて意識し、自ら設定したValuesに基づいた行動をこれからも貫いていきたい。」
「今後も現場で働く人々の想いを知る姿勢を大切にし、それを活かした業務を行っていきたい。」
TBMの新卒研修は、配属後の即戦力として活躍するための準備の場であり、地球規模の課題に挑むための「個」と「チーム」の力を育む場でもあります。全員が主体的に学び合い、成長し、挑戦する文化の中で、自分の才能と情熱を最大限に引き出す体験ができます。
「サステナビリティ革命」を共に実現したいと考える方、是非お気軽にお話ししましょう。
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